強力な合成麻薬フェンタニル、過去7カ月で前年上回る没収量 米国境警備局

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米税関・国境警備局が過去7カ月で押収した合成麻薬フェンタニルの量について報告した/Saul Loeb/AFP/Getty Images

米税関・国境警備局が過去7カ月で押収した合成麻薬フェンタニルの量について報告した/Saul Loeb/AFP/Getty Images

(CNN) 米税関・国境警備局(CBP)の統計によると、過去7カ月で同局が没収した合成麻薬フェンタニルの量が、その前の1年間で押収した量を上回った。

CBPはこのほど、4月までに没収した薬物に関する統計を発表した。それによると、今年度(10月~9月)に入ってこれまでにCBPが没収したフェンタニルは6494ポンド(約3000キロ)に上り、2020年度の1年間で没収した4776ポンド(約2200キロ)を上回った。

2019年に没収したフェンタニルは2801ポンド、18年は2283ポンドだった。

CBPの広報は声明の中で、「国境の移動制限が続き、交通量も(最近まで)前までの年に比べて減っていたので、取り締まりに力を入れることができた」「国境をまたぐ渡航が必要不可欠な渡航のみにシフトする中で、犯罪組織も作戦を変更した」と説明している。

CBPによれば、米市民からの没収量も、商業取引関連の没収量も増えているという。

各地の国境検問所では過去数カ月の間に、薬物をブリトーや消火器、車の部品などに隠して持ち込もうとする旅行者が見つかっている。

米麻薬取締局(DEA)によると、フェンタニルの作用はヘロインに比べて50倍、モルヒネに比べて100倍も強力で、1キロのフェンタニルで50万人を殺害することも可能とされる。

米疾病対策センター(CDC)は昨年12月、薬物の過剰摂取による死者の増加が同年3月~5月にかけて加速したと発表していた。これは新型コロナウイルス対策のため全米で閉鎖が始まった時期と一致している。

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