銃とテーザー、どの程度混同しやすい(しにくい)のか

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テーザーの指導者資格を得るために訓練する法執行当局者=2014年8月29日、テネシー州ガトリンバーグ/Curt Habraken/The Mountain Press/AP

テーザーの指導者資格を得るために訓練する法執行当局者=2014年8月29日、テネシー州ガトリンバーグ/Curt Habraken/The Mountain Press/AP

(CNN) 警官はテーザー(スタンガンの一種)を使用するつもりなのに、代わりに拳銃を発砲して人を殺してしまう――。一見したところ、こんな取り違えは不可解に見える。

だが、これこそ米ミネソタ州ブルックリンセンターで11日に起きた事態のようだ。地元警察署長によると、女性警官は「テーザー」と三度叫んだ後、自らの銃の引き金を引き、ダンテ・ライトさん(20)を射殺した。

ボディーカメラの映像からは、ライトさんが致命傷を負った直後、警官がショックを受けている様子がうかがえる。

警官は「なんてこと」「彼を撃ってしまった」と叫んでいる。

この種の悲惨な事件は以前にもあった。

2015年には、ボランティアで保安官代理を務めていたロバート・ベイツ氏が誤ってテーザーの代わりに拳銃を発砲、非武装だったエリック・ハリス容疑者を殺害した。ハリス容疑者はこのとき既に、複数の保安官代理によって地面に組み伏せられていた。

オクラホマ州タルサで起きたこの事件を捉えた動画には、ベイツ氏が「彼を撃ってしまった。すまない」と言う様子が映っている。ベイツ被告は第2級故殺罪で有罪となり、禁錮4年を言い渡された。

またカリフォルニア州オークランドでは09年、ベイエリア高速鉄道警察の警官、ヨハネス・メサリー氏がテーザーの代わりに銃を発砲し、オスカー・グラントさん(当時22)を殺害する事件もあった。メサリー氏は過失致死罪で禁錮2年を言い渡されたものの、刑務所内での態度の良さを理由に早期釈放された。

ミネソタ州の警官の処遇がどうなるのかは不明だ。ブルックリンセンター警察のティム・ガノン署長によると、「ライト氏の悲惨な死につながった不慮の発砲」を受け、この警官は休職処分になっている。

誤ってテーザーの代わりに拳銃を取り出し発砲する事態はどれほど起きやすい(起きにくい)のだろうか。以下でいくつかの要素を検討する。

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