ワクチン有効性めぐるアストラゼネカのデータに懸念、米研究所が異例の声明

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新型コロナのデータを検証した独立機関がアストラゼネカのワクチンに関する情報に懸念を提起している/Finnbarr Webster/Getty Images

新型コロナのデータを検証した独立機関がアストラゼネカのワクチンに関する情報に懸念を提起している/Finnbarr Webster/Getty Images

(CNN) 米国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)は23日に異例の声明を発表し、新型コロナウイルスワクチン候補の臨床試験データを検証した独立機関のデータ安全性モニタリング委員会(DSMB)が、英製薬大手アストラゼネカの発表した有効性に関するデータに懸念を表明したと発表した。

NIAIDの声明では、「アストラゼネカが臨床試験の古くなった情報を含めた可能性があり、そのために有効性に関するデータの評価が不完全になった可能性がある」と指摘。同社に対し、DSMBと連携して有効性に関するデータを検証し、最も正確かつ最新のデータをできるだけ早く公表するよう求めた。

アストラゼネカは22日、米国で実施した臨床試験の結果として、症状のある症例に関して79%の有効性、重症化や入院に対しては100%の有効性が示されたと発表していた。

23日に発表した声明の中でアストラゼネカはこの数字について、2月17日までのデータの暫定的な分析に基づくものだったと説明。最新のデータに基づく1次的な分析結果を直ちにDSMBに開示し、48時間以内に公表する意向だと表明した。

DSMBは独立系の専門家で構成する委員会で、医薬品会社や臨床試験にかかわる医師、米食品医薬品局(FDA)よりも前に臨床試験データを参照して助言を行ったり、安全性の懸念を理由に臨床試験を中止させたりする権限をもつ。

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