元ギャングのメンバーから州一番の先生に 米ミズーリ州の男性

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ミズーリ州の「今年の先生」に選ばれたダリオン・コックレルさん/MO Dept' of Elementary and Secondary Education

ミズーリ州の「今年の先生」に選ばれたダリオン・コックレルさん/MO Dept' of Elementary and Secondary Education

(CNN) ダリオン・コックレルさんは児童養護制度の下で育つ中、学校を憎んでいた。10歳までにはギャングに入った。

だが、周囲の教育者の助けもあって徐々に自分の道を開拓することができ、ついにはミズーリ州で一番の先生にまでなった。

生徒から親しみを込めて、頭文字から「ミスターDC」と呼ばれるコックレルさんは先ごろ、ミズーリ州の「今年の先生」に選ばれた。今はセントルイスのクレストウッド小学校で体育の教師をしている。

州教育委員会のマギー・バンデバン委員長は「彼は生徒の長期的な体と心の健康を考えて導いている。彼が築いた関係性は今後何年もクレストウッドの子どもたちに影響を与えるだろう」とコックレルさんを称(たた)える言葉を贈った。

10月の受賞スピーチでコックレルさんは「薬物依存の母に私は生まれた。6人の子どものうち2人は母が16歳までに産んだ。父は私が4歳のときに殺された。6歳を過ぎて間もなく、児童養護制度を行き来する私の旅は始まった」と生い立ちを語り、自分に未来があるとは思えず、友人と同じように「死か刑務所」に行きつくだろうと考えていたとも話した。

だが、先生がコックレルさんを正しい方向へと導いてくれたという。特に中学時代に1年間いた養護施設でコックレルさんを気にかけてくれた「ケン」という名の先生に触れ、「強くなるのはいいことだと教えてくれたが、同時に人のことを思いやれることも大事だと教えてくれた。私にとって父のような存在だった」と語った。

コックレルさんは中学時代にフットボールのコーチ夫妻の養子となり、ミズーリ大学セントルイス校を卒業した。

教師に向けたメッセージでは「他人の人生をいい方向へも悪い方向へも影響を及ぼし得る力を我々は持っているということを理解すること」が重要だと語った。

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