マティス前国防長官、トランプ氏を批判 「成熟した指導力欠如の結果を目撃」

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マティス前米国防長官が黒人死亡事件をめぐるトランプ氏の言動に批判した/Chris Kleponis/Pool/Getty Images

マティス前米国防長官が黒人死亡事件をめぐるトランプ氏の言動に批判した/Chris Kleponis/Pool/Getty Images

(CNN) 米国のマティス前国防長官は4日までに、トランプ大統領について「私の生涯で初めて、米国民を団結させようとしない大統領だ」と述べ、黒人死亡事件をめぐるデモが激しさを増す中でトランプ氏を厳しく批判した。

マティス氏は続けて、トランプ氏は「(米国民を団結させようと試みる)そぶりすら見せていない。それどころか我々を分断しようとしている」と指摘した。

さらに「我々が目の当たりにしているのは、3年に及ぶこうした意図的な試みの結果であり、成熟した指導力の欠如の結果だ。我々はトランプ氏なしでも市民社会に内在する力によって団結できる。この数日の出来事が示すように、簡単なことではないが、他の国民や我々の約束を守るために命を流した過去の世代、そして子どもたちのために、我々にはそうする義務がある」としている。

米国ではマティス氏の発言に先立ち、黒人男性がミネソタ州ミネアポリスで白人警官の暴行により死亡した事件をめぐり、1週間以上にわたり各地で正義を求めるデモが続いていた。

これに対しトランプ氏は今週、自身を「法と秩序の大統領」と呼び、暴動が鎮圧されなければ軍を使って米国の秩序を取り戻すと言明した。

退役海兵隊大将のマティス氏は政権を離れて以来、おおむね沈黙を保ってきた。トランプ氏や軍関連の政策、国防総省などについてコメントを求められることも多かったが、兵士に相反する声を聞かせたくないとして拒否。言いたいことは全て辞表に記したと強調していた。

米軍にはマティス氏を崇拝する兵士が多い。軍の指揮命令系統を忠実に尊重するキャリアを送ってきたマティス氏だが、今回はトランプ氏の指揮なしでも米国は団結できるというメッセージを兵士に送った形だ。

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