米軍艦船、南シナ海で中国領有権主張の海域を航行 3カ月連続

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米海軍は南シナ海パラセル諸島付近の海域で誘導ミサイル駆逐艦を航行させた/US Navy

米海軍は南シナ海パラセル諸島付近の海域で誘導ミサイル駆逐艦を航行させた/US Navy

ワシントン(CNN) 米海軍は28日、中国が領有権を主張する南シナ海パラセル(西沙)諸島付近の海域でアーレイ・バーク級誘導ミサイル駆逐艦「マスティン」を航行させた。

米海軍は先月にも、中国の領有権主張に異を唱えるため、パラセル諸島と南沙(スプラトリー)諸島に軍艦を派遣。3月にもパラセル諸島付近で同様の作戦を行っていた。

米中間では現在、中国共産党による香港統治強化策や新型コロナウイルス感染拡大の責任など、さまざまな問題をめぐり緊張が高まっている。

米海軍第7艦隊の報道官は声明で、「USSマスティンは(現地時間)5月28日、パラセル諸島で国際法にのっとって航行の権利と自由を行使した」と述べた。

そのうえで「米国は今回の作戦を実行することで、これらの海域は中国が適法に領海と主張できる範囲を超えていることを示した」としている。

海軍当局者によると、マスティンはパラセル諸島にあるウッディー島やピラミッド岩礁から12カイリ(約22キロ)以内を通過したという。中国はウッディー島に飛行場を維持しており、過去には戦略爆撃機を着陸させたこともある。

国防総省は先ごろ、中国艦が4月14日、マスティンの近くで「安全性と職業意識に欠ける動き」を取ったと明かしていた。マスティンはこの時、公海上で通常の活動を行っていたという。

パラセル諸島をめぐっては、中国とベトナム、台湾が領有権を主張。米国はかねて、中国政府が軍装備の配備や軍事施設の建設を通じ、これらの島の軍事拠点化を進めていると指摘してきた。

米軍は最近、中国が新型コロナの流行に乗じて地域の軍事的、経済的な優位性を確保しようとしているとの批判も展開している。

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