武装住民、隣家の木を切り倒し外出阻止 新型コロナ感染と信じ込み 米
(CNN) 米メーン州に住む男性が、新型コロナウイルス感染を疑われて武装した近隣住民に木を切り倒され、自宅から出る道をふさがれたと訴えている。
同州ノックス郡保安官事務所によると、同州バイナルヘイブン島に住む男性は27日、ケーブルサービスが使えなくなったため外へ出て確認したところ、自宅から出る道が倒木でふさがれているのを発見した。
男性が倒木を調べていたところ、隣人に怒鳴りつけられ、周りに人が集まってきたという。男性は身の危険を感じて家の中に逃げ込み、同居人数人に事態を知らせた。
男性たちは無線を使って沿岸警備隊に通報するとともに、ドローンで外の様子を偵察した。
警官が到着すると、集まっていた集団は逃走した。保安官事務所によると、道路をふさぐために木が切り倒されてこの場所に置かれたのは明らかだった。
捜査の結果、近隣住民の一部がこの家の住民を隔離する必要があると信じ込んでいたことが判明した。
男性と同居人はニュージャージー州の出身で、昨年9月から建設現場で働いており、バイナルヘイブン島に家を借りて住んでいた。いずれも新型コロナウイルス感染症の症状はなかった。
地元の州議会議員によると、この家の住人は、ニュージャージー州のナンバープレートの車を使っているという理由で近隣住民に狙われて口論になっていた。
保安官事務所は、他人の移動を制限する行為は法律に抵触しかねないと警告し、新型コロナウイルス感染が疑われるのにルールに従わない人がいれば警察に通報するよう促している。