ビーチから一般人を締め出した億万長者、米カリフォルニア州が提訴

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マーティンズビーチを歩く女性/Nhat V. Meyer/Digital First Media/The Mercury News/Getty Images

マーティンズビーチを歩く女性/Nhat V. Meyer/Digital First Media/The Mercury News/Getty Images

(CNN) 米カリフォルニア州サンフランシスコベイエリアのハーフムーンベイ南部にあるマーティンズビーチ。美しい砂浜が広がる海岸は、長年にわたって海水浴やサーフィンが楽しめる場所として親しまれてきた。

ところが2008年、シリコンバレーの億万長者ビノッド・コースラ氏が、有限会社2社を通じてビーチに面した土地の大部分を買い取った。この土地には、海岸へ通じる実質的に唯一の公道が含まれていた。

以来、同氏はビーチから一般の人を締め出すために、あらゆる法的措置を講じてきた。

これに対してカリフォルニア州は7日、公共の場としてのマーティンズビーチを取り戻すため、コースラ氏を相手取って訴訟を起こしたと発表した。

州側は訴訟について、「誰かが海岸に面した土地を購入するたびに、なし崩し的に削り取られていく事態は容認できない。これはカリフォルニア州の公共アクセスの未来にとって危険な前例だ」と強調している。

訴訟の中で州側は、マーティンズビーチは少なくとも1900年代初めごろから公共ビーチだったと指摘し、一般の人が立ち入る権利があると訴えている。

州側はさらに、コースラ氏がマーティンズビーチに通じるゲートを閉ざし、一般の人の立ち入りを阻止していると主張。裁判所に命じられない限り、今後も一般の人がビーチを使う権利が否定され続けると予測した。

一方、コースラ氏側の弁護士はCNNに寄せた声明の中で、問題の土地は私有地であり、州側の主張はこれまでの訴訟を通じて繰り返し裁判所に退けられてきたと反論している。

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