海軍長官、国防長官の要求で退任 特殊部隊員の処分めぐり

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海軍特殊部隊の隊員の処遇をめぐり、米海軍のスペンサー長官が辞任した/Chip Somodevilla/Getty Images

海軍特殊部隊の隊員の処遇をめぐり、米海軍のスペンサー長官が辞任した/Chip Somodevilla/Getty Images

(CNN) 米海軍のスペンサー長官が24日、エスパー国防長官の要求を受けて退任したことが分かった。海軍特殊精鋭部隊「SEAL(シール)」の隊員が軍法会議で有罪となった問題で、スペンサー氏がその処分をめぐり、ホワイトハウスに内密の取引を持ち掛けたためとされる。

シールズのエディ・ギャラガー隊員はイラクで過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」戦闘員の遺体と並んで記念写真を撮り、米軍の信用を傷つけたとして降格処分を言い渡された。海軍はエスパー氏の指示の下、隊員資格のはく奪に向けた検討を進めていた。

しかしトランプ大統領が今月、ギャラガー隊員の処分を取り消し、資格を維持させたまま引退を迎えさせると発言。これに対して米軍当局者らは、異例の介入だと反発を示していた。

国防当局高官の話によると、スペンサー氏はホワイトハウスに直接、トランプ氏が検討手続きの続行を認めれば隊員資格ははく奪しないとの取引を提案していた。この案は結局、採用されなかったものの、スペンサー氏がエスパー氏を通さず、指揮系統を無視して動いたことは規則違反に当たる。

同当局者によれば、エスパー氏はスペンサー氏がホワイトハウスに話を持ち掛けたことを22日に知った。スペンサー氏はこの週末、カナダで開かれた国際安全保障フォーラムで講演したが、そこで示した公の立場と裏の動きが相反していたため、エスパー氏は24日、同氏への「信用を失った」として退任を求めた。

スペンサー氏は24日、トランプ氏に辞表を出し、CNNがこれを入手した。

エスパー氏が退任を要求したことは、米紙ワシントン・ポストが最初に報じ、同氏自身が国防総省報道官を通した声明の中で認めている。

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