民主党候補の討論会、エリザベス・ウォーレン議員が標的に

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討論会ではエリザベス・ウォーレン議員が存在感を見せた/Gabriella Demczuk for CNN

討論会ではエリザベス・ウォーレン議員が存在感を見せた/Gabriella Demczuk for CNN

米オハイオ州ウェスタービル(CNN) 来年に米大統領選をひかえ、民主党からの指名を争っている候補者による討論会が15日、オハイオ州で開かれた。世論調査で高い支持を集めるエリザベス・ウォーレン上院議員が他の候補者の標的となった。

今回の討論会では、民主党の予備選における変化が示された。ウォーレン議員が集中砲火を浴びたが、指名争いで先頭を行くウォーレン議員の地位が脅かされたのかどうかは明らかでない。別の有力候補のジョー・バイデン前副大統領はイベントの大部分で討論からは距離を置いていた。ただ、討論会後半では、バーニー・サンダース上院議員がバイデン氏とぶつかり、2016年の大統領選での特徴でもあった進歩派対穏健派の闘いともなった。

そのほか、インディアナ州サウスベンド市長のピート・ ブダジェッジ氏といった穏健派の候補者が指名争いで先頭に立とうと闘った。

世論調査で何カ月にもわたり支持率で上位に立つウォーレン議員が他の候補者の標的となった。 ブダジェッジ氏やエイミー・クロブシャー上院議員は医療保険問題に関するウォーレン議員の解答について攻撃した。

サンダース議員は、民間保険を公的な保険に置き換える国民皆保険制度の「メディケア・フォー・オール」を提案しており、この実現には税金の引き上げが必要であると認めている。ウォーレン議員はメディケア・フォー・オールへの支持を表明しているが、中間層の税金が上がるかどうかについては明言を避けた。保険料や自己負担などがなくなることから全体的なコストは下がるとだけ述べた。

こうした答えに対して、 ブダジェッジ氏やクロブシャー議員から批判の声があがった。

今夜の討論会の勝者はサンダース議員かもしれない。しかし、それは壇上の出来事とは関係がなかった。討論会の終盤に、米紙ワシントン・ポストが、アレクサンドリア・オカシオコルテス下院議員がサンダース議員を支持すると表明したと伝えた。

オカシオコルテス議員と近いイルハン・オマール下院議員とラシダ・トレイブ下院議員もサンダース支持に回る見通し。

一部の民主党のストラテジストからは、オバマ前大統領一家を除いて、オカシオコルテス議員が指名候補争いの支持表明で最も影響力があるとの見方も出ている。

ウォーレン議員はサンダース議員と似たような政策を提唱することで進歩派からの支持を得ており、もし、オカシオコルテス議員がウォーレン議員を支持していたら、これはサンダース議員にとっては終わりの始まりとなった可能性もあった。

討論会ではウォーレン議員が標的となり、バイデン氏の影は薄かったが、それが変わったのは討論会の終わり近くになり、バイデン氏の業績について議論となったときだった。

討論会で目立たないということはバイデン氏にとってトラブルの印かもしれない。なぜなら他の候補者がバイデン氏について以前ほど脅威とは考えていないということだからだ。

また、サンダース議員とは違って、バイデン氏には悪いニュースが飛び込んできた。2019年9月末時点でバイデン陣営の手元にある資金は900万ドル弱。これは、サンダース議員の3370万ドルやウォーレン議員の2570万ドル、 ブダジェッジ氏の2340万ドルに遠く及ばない。カマラ・ハリス上院議員の1050万ドルも下回った。

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