米国の対ISIS特使が辞任へ、シリア撤退に抗議

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対ISISを担当するマクガーク米大統領特使が年内に辞任する考えを固めた/MANDEL NGAN/AFP/AFP/Getty Images

対ISISを担当するマクガーク米大統領特使が年内に辞任する考えを固めた/MANDEL NGAN/AFP/AFP/Getty Images

ワシントン(CNN) 過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」と戦う有志連合の調整役を務めてきたブレット・マクガーク米大統領特使が、トランプ大統領の決めたシリア撤退を理由に辞意を表明した。政府高官2人と、マクガーク氏の意向に詳しい数人の関係者が語った。

マクガーク氏はもともと来年2月に辞任する意向を示していた。しかし国務省当局者がCNNに語ったところによると、同氏は21日、ポンペオ国務長官に年内で辞任すると伝えた。辞任のニュースは米CBSニュースが最初に報じた。

トランプ氏は19日にツイッターで突然、ISISに対する勝利を宣言してシリアからの撤退を発表。マティス国防長官も20日、これに反対して辞任を申し出ていた。

マクガーク氏はこのツイートが出た時、イラクで有志連合の会議に出席し、シリアでのISIS掃討作戦を続行する方針を説明しているところだった。

情報筋によれば、同氏はトランプ氏が無謀な判断を下したと考え、撤退を擁護したり、ましてや実行したりする役目は果たせないとの結論に達した。特に、米国の支援を受けてISISと戦ってきた少数民族クルド人への影響を案じているという。

マクガーク氏は2015年、オバマ前大統領に任命されて現職に就いた。政権後も続投する数少ない高官の1人だったが、トランプ政権の対シリア政策にはかねて不満を抱き、戦略の欠如を批判していたという。

今月11日には国務省での報告で、米国はISISを物理的に打倒した後も、復活の恐れがないことを見届けるため現地にとどまると述べたばかりだった。

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