動物関連の医療費、毎年1100億円 米調査

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犬によるけがは2番目に多かった/Shutterstock

犬によるけがは2番目に多かった/Shutterstock

(CNN) 動物が関連して発生したけがの医療費は米国で1年あたり10億ドル(約1100億円)を超えており、動物が関連したけが人は今後も増加する――。英医学誌BMJにそんな研究結果が発表された。

執筆者の1人、ジョセフ・フォレスター博士によれば、過去10年、全ての動物関連のけがの割合が増えている。フォレスター氏によれば、今後も増加傾向は続き、その原因のひとつに気候変動が挙げられるという。

けがの大部分は、クモや蚊、ダニ、ムカデといった無毒な節足動物によるもの。気温が上昇するなか、こうした生き物の一部にとって生息できる場所が拡大している。これは、こうした生き物によってより多くの人間がけがをする可能性があることを意味している。

クマなどの大型の動物の生息域は、人間による開発やレクリエーション活動の領域の拡大とともに、重なり合う部分も増えており、このため、こうした動物によるけがも増える可能性がある。

今回の研究では、米国における2010~14年の救急診療部の約20%について調査。動物によるけがと診断されたものすべてを調べたという。

5年間で緊急入院した人数は600万人を超えた。毎年129万1507人が入院している計算で、1万人あたり19人が動物関連のけがだという。

フォレスター氏は「そもそも、動物に関連したけがの大部分は、クマやワニなどによるものではなく、もっと小さな生き物によるものだ」と説明する。

動物関連のけがの41%が無毒な節足動物によるものだという。2番目に割合が高かったのは犬にかまれたというもので26%を占めた。3番目に多かったのが、ハチにかまれたり刺されたりしたというもので13%だった。

14年までの5年間で発生した治療費は59億6000万ドル。ただし、このなかには、通院やリハビリのコスト、仕事が出来なくなったことによる損失などは含まれていない。

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