元CIA職員に有罪評決、中国スパイへの機密書類売り渡しで

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

(CNN) 米バージニア州アレキサンドリアの連邦裁判所の陪審は8日、中国のスパイに機密書類を売り渡していたとして、中央情報局(CIA)の元職員ケビン・マロリー被告(61)に有罪評決を言い渡した。

マロリー被告は捜査員に虚偽の供述をした罪でも有罪を言い渡された。量刑の言い渡しは9月の予定で、終身刑となる可能性もある。

ジョン・デマーズ司法次官補(国家安全保障担当)は判決に触れ、「外国勢力のためのスパイ行為で米国民が有罪になるとは悲しい日だ」と言及。今回のスパイ行為は例外的な事案ではないとした上で、中国は米国の国家機密を盗むべく、高度かつ組織的な取り組みを進めているとの見方を示した。

マロリー被告はバージニア州出身。昨年逮捕され、外国政府に協力する目的で国防情報を渡したり、虚偽供述をしたりした疑いで訴追されていた。罪状認否では無罪を主張した。

5月末に始まった公判では、検察と弁護チームが起訴事実に関して異なる説明を展開した。起訴事実はマロリー被告が4ページ分の機密書類を中国人の男らに送り、見返りとして数千ドルを受け取った上、税関書類で適切に申告しなかったというもの。被告もこれを認めている。

検察は、マロリー被告が中国への機密情報売り渡しにより米国を裏切ったと主張。一方、弁護チームは、被告は難しい状況に陥ったが、それでもなお忠実かつ愛国的な米国人であり続けたと反論。交渉相手がスパイかもしれないと感じて、中国の諜報員をだまし、CIAに敵側の情報源や方法を知る機会を失うべきではないと警告しようとしていたと説明した。

「米国」のニュース

Video

Photo

注目ニュース

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]