前FBI長官、「トランプ政権が中傷」 会話メモ公開の経緯語る

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公聴会で証言を行うコミ―前FBI長官

公聴会で証言を行うコミ―前FBI長官

(CNN) トランプ米大統領に米連邦捜査局(FBI)長官を解任されたジェームズ・コミー氏が8日、上院情報委員会の公聴会に出席し、トランプ大統領との関係や、会話の内容をリークした経緯などについて証言した。

2016年の大統領選挙にロシアが介入したとされる問題では、FBIが捜査に乗り出した後に、トランプ大統領がコミー長官を解任。ロシア疑惑の捜査を主導する特別検察官が任命され、米政権に深い影を落としている。

証言の様子は全米のテレビで生中継され、スマートフォンなどにストリーミングで配信された。各地のバーはこの日のために開店時間を早め、店内で視聴パーティーを開いた。

コミー氏は証言の中で、トランプ大統領に初めて会った時から、大統領が自分たちの会話の内容をゆがめて伝えるのではないかと不安を抱き、会話の内容をすべて書き留めることにしたと告白した。「大統領に選出されたトランプ氏と会った直後から、彼が私たちの面談の内容についてうそをつくかもしれないと、率直に不安を感じた」と同氏は言い、自分自身とFBIを守るために、会話の内容について書き記しておくことを決めたと証言している。

自身が解任された経緯については、ホワイトハウスがうそをついたと非難した。ホワイトハウスはコミー長官の解任に当たり、FBIは混乱状態に陥り、コミー氏の指導力に対する信頼も失われていたと説明していたが、コミー氏はこれに対して「政権はFBIが混乱状態にあるという説明によって私を中傷し、FBIを中傷した」と反論。「あれは真っ赤なウソだった。FBIの職員があんな言葉を聞かされたことは残念だ。国民にそうした説明が行われたことも残念に思う」と強調した。

大統領と交わした会話の内容をマスコミにリークする気になったのは、大統領のツイッターへの投稿がきっかけだったことも明らかにした。

トランプ大統領は5月12日、ツイッターに次のような一文を投稿していた。

「ジェームズ・コミーはマスコミへのリークを始める前に、我々の会話の『テープ』が存在していないことを願った方がいい」

これを見たコミー氏は、友人であるコロンビア大学教授に頼んで、トランプ大統領との会話の内容をマスコミにリークしてもらったという。理由については「そうすれば特別検察官が任命されるかもしれないと思ったからだ」と説明している。

トランプ大統領に対しては、自分たちの会話の内容を録音したテープが本当にあるのなら、裏付けとして公開してほしいと求め、「もし公開されていれば、私の感情は傷つかなかった。全テープを公開してほしい」と迫った。

一方、トランプ大統領個人はロシア疑惑に関する捜査の対象にはなっていないと本人に告げたことも確認した。共和党はこの部分を強調している。

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