トランプ米大統領、パリ協定からの離脱を表明

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「パリ協定、米国に不公平」トランプ氏

ワシントン(CNN) 米国のトランプ大統領は1日、ホワイトハウスで演説し、地球温暖化対策の国際的な枠組み「パリ協定」から離脱すると表明した。

米国はオバマ前政権の下でパリ協定に調印。これまでに世界195カ国が同協定に署名している。

演説の中でトランプ大統領は、パリ協定を米国の労働者にとっての恥ずべき敗北と位置付け、他国が不当に優遇されていると批判。「どこまで米国はおとしめられるのか。どこまで彼らは我が国を笑いものにするのか」と問いかけ、「我々は公正な扱いを求める」「我が国がこれ以上、他国や他国の首脳の笑いものになることは望まない」と強調した。

トランプ大統領は昨年の大統領選で、パリ協定離脱を公約に掲げて当選した。演説では、自分を大統領に選んだ有権者の意思を尊重すると語り、「私はピッツバーグ市民によって選出された」「パリに選ばれたわけではない」と力説している。

パリ協定からの離脱を通告しても、定められた手順を経て離脱が完了するのは2020年11月になる。同月にはトランプ大統領の再選をかけた米大統領選が予定されており、パリ協定が大きな争点になるのは確実だ。

二酸化炭素の排出削減目標についてトランプ大統領は、「再交渉に着手して、もっと良い条件があるかどうかを探る。それができれば素晴らしいし、できなくても結構だ」と発言。オバマ前政権下で設定された、二酸化炭素排出を10年間で26~28%削減するという目標については、履行しないと言明した。国連の「緑の気候基金」についても、米国が莫大(ばくだい)な負担を強いられていると主張して、すべての拠出を停止する意向を示した。

「環境のことを深く案じる者として、私は良心に基づき、米国を罰する協定を支持できない」「パリ協定は米国に対して極めて不公平だ」。トランプ大統領はそう主張している。

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