観光地の海でエイやサメやイルカ目撃 人が減った恩恵、海洋生物にも

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観光地で海洋生物の行動が活発化していることがわかった/Getty Images/Getty Images Europe/Getty Images

観光地で海洋生物の行動が活発化していることがわかった/Getty Images/Getty Images Europe/Getty Images

(CNN) 新型コロナウイルス対策のため世界中で外出する人が激減する中、陸上の野生動物に加えて海洋生物の活動も活発化している。

アラブ首長国連邦(UAE)では、ドバイのマリーナに珍しいトビエイが姿を現し、人工島のパームジュメイラ周辺をイルカが泳ぎ回り、ラスアルハイマ沖ではサメの大群が目撃された。

ドバイの海洋生物保護団体はこの現象について、「海洋生物は、海上のボートが減って人も汚染も減った恩恵を受けている」と歓迎する。

フジャイラの沿岸では4月中旬、ハナゴンドウイルカ約2000頭の群れが目撃された。

ただし、こうした種は普段からこの地域に生息していて、水面近くに姿を見せることが増えただけにすぎない可能性や、単なる一時的な現象にすぎない可能性もある。

それでも、海洋生物保護区域の指定範囲を拡大するよう保護団体が求める中で、こうした目撃情報は、野生生物を脅かしかねない船舶やジェットスキーの新たな規制につながり得ると関係者は期待する。

一方で、保護団体は外出制限の影響で野生生物の直接的な観測ができなくなり、海岸の清掃やマングローブ植樹などの活動も中断している。

国際自然保護連合(IUCN)のミナ・エップス氏は、普段見かけない海洋生物が目撃されているのは世界的な現象だと指摘したうえで、「観光客が再び増え、(人の)往来が増えれば、潜在的な恩恵は覆される」と警鐘を鳴らす。

人間に捕獲された野生生物が感染源だった可能性も指摘されている新型コロナウイルス。壊滅的な影響が広がったことを教訓として、「自然を守ることは、自分たちを守ること」という認識が高まることを期待するとエップス氏は話している。

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