大統領専用機、くじ抽選で国民に「譲渡」提案 メキシコ

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メキシコの大統領専用機が、くじ抽選で国民に譲渡されるという/ALEJANDRO MELENDEZ/AFP/Getty Images

メキシコの大統領専用機が、くじ抽選で国民に譲渡されるという/ALEJANDRO MELENDEZ/AFP/Getty Images

(CNN) メキシコのロペスオブラドール大統領は、大統領専用機を国民に宝くじ抽選で「譲渡」することを決め、今年5月5日の祝日に販売を開始するとの暫定方針をこのほど発表した。

維持管理費がかさむ一方の専用機対策の一環。その上で専用機の処理方法に関する最終的な決定は今月15日に下す考えも示した。

くじは1枚27米ドル(約2970円)で、計600万枚の販売を目指している。

ロペスオブラドール氏は反汚職、既成勢力との決別や貧困根絶などを主張して2018年の大統領選で当選。米ボーイング社製の787―8型の豪華な大統領専用機の売却も公約し、自らは民間の旅客機を利用することで話題となった。

専用機は数百万米ドル相当の税金を使ったとし、自国の貧困層の救援に充てた方が良策と主張。専用機は使われずほこりがたまるだけで維持管理費も膨らむ一方だった。1億3000万ドル相当と高額なため売却相手が見つかりにくく、医療器具などとの交換を条件に米国やカナダへ売り込んだこともあるが失敗した。

現在の専用機は12年のカルデロン元大統領時代に2億1870万ドルの値段で購入。革製の広い座席、ダブルベッド、シャワー付きの広々とした浴室なども備える。

高額な価格が国内の一部で物議を醸し、16年まで未使用だった。この前にペニャニエト前大統領が委託した報告書では売却すれば、多額の損失が出るとの結論も出ていた。

メキシコ政府によると、ロペスオブラドール氏は大統領就任の際、国民の約42%が貧困にあえいでいる国情の中で豪奢(ごうしゃ)などの象徴とする大統領宮殿に住まないことを公言。大統領職の報酬の40%のみを受け取るとの考えも示していた。

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