「エクスチェンジ」に大規模サイバー攻撃、それでもマイクロソフトの中国進出計画は揺るがず

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中国・上海にあるマイクロソフトのビル。米マイクロソフトは中国を最重要級の「戦略的」市場と位置付けている/Sipa USA

中国・上海にあるマイクロソフトのビル。米マイクロソフトは中国を最重要級の「戦略的」市場と位置付けている/Sipa USA

香港(CNN Business) 米マイクロソフトの電子メールサービス「エクスチェンジ」を狙った大規模なサイバー攻撃が発覚し、マイクロソフトは中国につながる集団が関与しているとの見方を示した。影響は世界で数十万の顧客に及ぶと推定される。

それでもマイクロソフトは中国への進出を続ける姿勢を変えていない。

マイクロソフトは先週、「ハフニウム」と呼ばれるハッカー集団がエクスチェンジを悪用してコンピューターに不正アクセスしていると述べ、ハフニウムは国家が関与する集団で、中国から運営されているとの推定を明らかにした。

米当局者はCNNの取材に対し、25万あまりのマイクロソフト顧客が攻撃に遭ったと推定し、ホワイトハウスも「進行中の脅威」と形容している。一方、中国政府は関与を否定、こうした攻撃を直接的に一国の政府に結び付けることは「極めて繊細な政治問題」であり、「いわれのない推測」を根拠とすべきではないと反論した。

マイクロソフトにとって、中国での売り上げが全体に占める割合はごく一部にすぎない。それでも同社は中国を、最重要級の「戦略的」市場と位置付ける。

1992年に中国に進出したマイクロソフトは、研究所を足掛かりとして影響力を強めてきた。同社のソフトウェアは中国政府や企業に採用され、「ビング」は外国の検索サービスとして唯一、中国市場に食い込んでいる。

専門家が指摘する通り、マイクロソフトは米中貿易戦争などの緊張状態を切り抜けてきた。今回の事件については米政府による詳しい調査が予想されるが、マイクロソフトは予定通りに中国でのプレゼンスを築く計画を遂行する見通しだ。

マイクロソフトは中国法人の新最高経営責任者(CEO)を任命し、クラウドサービスの容量を向こう数年で2倍にする計画を発表している。

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