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冬季五輪を沸かせるパンダのマスコット「ビンドゥンドゥン」

Liu Lu/VCG/Getty Images

北京で開かれている冬季オリンピック(五輪)で、公式マスコットがファンを沸かせている。

観客席から最大級の歓声が巻き起こる――時には選手に向けられた歓声より大きいこともある――「ビンドゥンドゥン」は、オリンピック会場の至る所に現れる。全身を覆う氷の「シェル」をまとったこのパンダのマスコットは、スタンドで踊ったり、選手を応援したり、観客が振る横断幕や旗に描かれたりしている。

ミニチュアの縫いぐるみのビンドゥンドゥンは、メダルを獲得した選手にも贈呈され、スキーで熱狂を巻き起こした金メダリストの谷愛凌(アイリーン・グー)選手も表彰台でビンドゥンドゥンを掲げて見せた。

新種目のビッグエアで金メダルを獲得し、「ビンドゥンドゥ」を掲げる谷愛凌(アイリーン・グー)選手=8日、中国・北京市/Lintao Zhang/Getty Images
新種目のビッグエアで金メダルを獲得し、「ビンドゥンドゥ」を掲げる谷愛凌(アイリーン・グー)選手=8日、中国・北京市/Lintao Zhang/Getty Images

オリンピック公式サイトによると、「ビン」は中国語で複数の意味があるが、最も一般的なのは「氷」の意味。この言葉は純粋さと強さの象徴でもある。「ドゥンドゥン」は丈夫さや活発さを表し、中国語で子どもの意味もある。

来月開幕する冬季パラリンピックでは、ビンドゥンドゥンに加えて中国の灯篭(とうろう)をモチーフにした子どものマスコット「シュエ・ロンロン」が登場する。パラリンピック公式サイトによれば、「シュエ」は中国語の「雪」と発音が同じで、最初の「ロン(容)」は包括性や寛容性を表し、2つ目の「ロン(融)」は融合や温もりを意味する。

ダンサーとパフォーマンスを行うビンドゥンドゥン=4日/Kyodo News/Getty Images
ダンサーとパフォーマンスを行うビンドゥンドゥン=4日/Kyodo News/Getty Images

デザインを手がけたのは広州美術学院の曹雪教授。オリンピック公式サイトによると、北京2022組織委員会が主催した国際コンペで、中国国内や世界35カ国から集まった5800点以上の作品から選ばれた。

北京で2019年に開かれた2つのマスコットの発表式には、中国の韓正副首相と国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長が出席した。

ビンドゥンドゥンのデザインに協力したリウ・ピンユンさんは、当時広東省教育省のサイトに掲載された声明の中で、ビンドゥンドゥンの顔にあしらったカラーのリングは北京の国家速滑館に着想を得て、「未来のコンセプト」を表現したと説明していた。

土産物店で購入したビンドゥンドゥンの人形を抱える男性=7日/Andy Wong/AP
土産物店で購入したビンドゥンドゥンの人形を抱える男性=7日/Andy Wong/AP

一方、国営新華社通信はビンドゥンドゥンのスタイルに合わせたスポーツ用ヘルメットについて、「この動物をもっと選手らしく見せる」ためのものと説明。IOCはこのマスコットについて「宇宙飛行士に似ていて、無限の可能性がある未来のための新技術を取り入れている」とコメントした。

国営中国国際テレビ(CGTN)は6日、ビンドゥンドゥングッズが「飛ぶように売れている」と伝えた。土産物店は売り切れになり、北京組織委員会がファンの要望に応えるためにビンドゥンドゥングッズの増産を求めたと伝えられている。

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