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イサム・ノグチ氏の彫刻、ホワイトハウスに設置 アジア系で初

イサム・ノグチ氏の彫刻がホワイトハウスに設置された

イサム・ノグチ氏の彫刻がホワイトハウスに設置された/Jacquelyn Martin/AP

日系米国人彫刻家のイサム・ノグチ氏が手掛けた彫刻が、アジア系米国人の作品として初めて、米ホワイトハウスの芸術コレクションに加わった。ホワイトハウス歴史協会が明らかにした。

ノグチ氏の作品「フロア・フレーム」は20日、メラニア・トランプ大統領夫人がローズガーデンで披露した。作品は1962年に制作されたもので、地面に沈んで突き出たように見える長方形のブロックで構成されている。

1988年に死去したノグチ氏はこの作品について、「樹木と地面が交差し、暗示的な根と天蓋(てんがい)の両方の性質を兼ね備える」と形容していた。

ホワイトハウスに展示されたノグチ氏の作品=21日/Jacquelyn Martin/AP
ホワイトハウスに展示されたノグチ氏の作品=21日/Jacquelyn Martin/AP

彫刻はローズガーデンの東テラスに設置された。メラニア夫人はこの作品について、「我が国の最高の芸術の多様性を表すだけでなく、我が国の景観に対するアジア系米国人アーティストの美しい貢献を際立たせている」とコメントした。

ノグチ氏は1920年代にルーマニア人の著名芸術家コンスタンティン・ブランクーシの下で彫刻家を志し、40年代になって高く評価されるようになった。抽象彫刻のほかにも遊園地や庭園の設計、工業デザインなどを手がけ、ガラスのテーブルやランプで有名になった。

ノグチ氏の彫刻はアジア系米国人の作品として初めてホワイトハウスのコレクションに加わった/Jacquelyn Martin/AP
ノグチ氏の彫刻はアジア系米国人の作品として初めてホワイトハウスのコレクションに加わった/Jacquelyn Martin/AP

米国人の母と日本人の父をもつノグチ氏は、両国間の関係が悪化した時代の中でも、日米の芸術的交流促進に生涯をささげた。

第2次世界大戦中、日系米国人が強制収容された時には自ら志願して収容所に入り、設計の知識を生かして収容所の改善を提案したこともあった。

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