Arts

バンクシー、ベネチア・ビエンナーレに押し掛ける

バンクシーがベネチアの路上でゲリラ的なパフォーマンスを敢行

バンクシーがベネチアの路上でゲリラ的なパフォーマンスを敢行/Banksy

神出鬼没の英国の覆面画家、バンクシーがこのほどイタリアのベネチアに現れ、路上で作品を披露するパフォーマンスを行った。自身のインスタグラム動画でその時の模様を公開している。

2年に1度の国際的な美術展覧会「ベネチア・ビエンナーレ」が開かれている同市を、事前の告知なく訪れたとみられるバンクシー。動画では本人らしき男性が路上の一画に露店を設置し、額に入った9枚の絵画を並べて展示する様子が映っている。

9枚が1組となった油絵で描かれているのは、水の都ベネチアの運河を航行する巨大なクルーズ船だ。作品の横では前述の男性が、露店の店主よろしく椅子に腰かけ新聞を読んでいる。男性の顔は、新聞に隠れて見ることができない。

歴史的な建造物や名物のゴンドラを端へと追いやり、画面を埋め尽くすようにクルーズ船を描くことで、観光客の急増がもたらす問題に直面するベネチアの現状を暗示した作品となっている。

インスタグラムのページには「ベネチア・ビエンナーレで露店を出した」「世界一の規模と知名度を誇るアートイベントなのに、どういうわけか私には声がかかったためしがない」とのコメントが添えられている。

動画ではこの後、男性の下に地元の警官が現れ、許可なしに露店を開くことはできないと英語で告げる。立ち退かざるを得なくなった男性は店をたたみ、道具一式を手で押しながら移動する。背後に現れる本物のクルーズ船を映して動画は終わる。

ベネチア・ビエンナーレは5月11日から11月24日まで開催されている。

注目ニュース

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]