米国、シリア化学兵器の洋上処理を提案 技術や資金負担

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ラボで作業を行うOPCWの研究員。米国が化学兵器の洋上処理を申し出た

ラボで作業を行うOPCWの研究員。米国が化学兵器の洋上処理を申し出た

(CNN) シリア保有の化学兵器廃棄作業に当たる化学兵器禁止機関(OPCW)は11月30日、米国が猛毒性を有する兵器の洋上処理を申し出たとの声明を発表した。

米国は処理技術、作業実施での全面支援の提供や必要な資金の負担を約束したという。猛毒の化学兵器については今年12月31日までにシリアから搬出することを予定している。

洋上処理は米国籍の船舶上で実施される予定。最も危険な化学物質を加水分解し、安全な処理が可能な状態にする。この作業が行われる海域などは伝えられていない。

OPCWは、産業用にも用いられる他の化学物質に関しては民間レベルでの協力を求めている。この種の化学物質の総量は800トンとされ、シリアの化学兵器の多数を占める。民間に処理を委ねた場合の費用は推定で4700万~5400万米ドル(約48億~55億円)。

同機関によると、民間企業約35社がこの処理の契約に関心を示し、企業の選定作業が進められているという。

OPCWは国連と協力し、安保理決議に基づき今年10月からシリアの化学兵器関連拠点の査察や廃棄作業を開始。安保理決議は来年半ばまでの廃棄作業の完了を求めている。

同機関はこれまで廃棄作業の受け入れ国を探してきたが、有力視されていたアルバニアなどが国内世論の反発を理由に拒絶し、見つかっていなかった。

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