米先住民とポリネシア人、800年前に交流していた DNA分析で確認

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イースター島のモアイ像。ポリネシア人と米先住民の13世紀に遡る接触の証拠を発見/AFP/AFP/AFP via Getty Images

イースター島のモアイ像。ポリネシア人と米先住民の13世紀に遡る接触の証拠を発見/AFP/AFP/AFP via Getty Images

(CNN) 米大陸の先住民とポリネシア人が、西暦1200年代からすでに数千キロの海をまたいで交流していたとする新たな研究が発表された。ヨーロッパ人が到達するより早く、両地域の間で接触があったことになる。

考古学者らは長らく、両地域が歴史上の早い段階で接触していたと考えてきた。南米原産のサツマイモが早くからポリネシアにも広く分布していたというのがその根拠とされる。

8日刊行の科学誌ネイチャーに掲載された論文では、遺伝子研究により両者の接触の事実を示す「決定的な証拠」が見つかったとしている。

研究者らは、ポリネシアの17の島々の住民と米大陸の太平洋岸に暮らす15の先住民グループを対象に計800人以上のDNAを調べた。

その結果、イースター島を含む東部ポリネシアの住民と南米の先住民との間に遺伝子データ上のつながりがあることが分かった。さらにゲノム分節の長さを解析し、両者の混血が最初に登場する年代を1150年~1230年ごろと割り出した。

ポリネシア人と最も近い関係にあることが確認されたのは、現在のコロンビアに住む先住民だったという。

ただ今回の研究では、具体的な接触の経緯は明らかになっていない。ポリネシア人が太平洋を舟で渡って南米にたどり着いたのか、あるいは南米の先住民が逆のルートをたどったのかは確定できなかった。

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