9900万年前の琥珀から恐竜の頭部、これまでで最小 国際研究

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9900万年前の琥珀から恐竜の頭部 最小級

(CNN) 9900万年前の琥珀(こはく)から、鳥に似た恐竜の頭部が完全な形で見つかったとの論文が、11日付の英科学誌ネイチャーに発表された。研究チームによると、これまで知られている中で最小の恐竜だという。

この恐竜は現存する最小のハチドリよりも小さく、頭部の大きさは親指の爪ほど。のこぎり状の歯に加え、頭から飛び出したトカゲのような目を持つ。体格は非常に小さいものの、肉食動物だった可能性が高い。

学名は「オクルデンタビス」と名付けられた。

中国科学院傘下の古脊髄(せきつい)動物・古人類研究所のジングマイ・オコーナー教授は、「初めて見た時は仰天した。こんなものは見たことがなかった」と振り返る。

「オクルデンタビス」のCTスキャン/ LI Gang
「オクルデンタビス」のCTスキャン/ LI Gang

恐竜は巨大生物と考えられることが多いが、近年は琥珀から頭部などが見つかる例が相次いでおり、当時の生物はもっと多様だった可能性がうかがえる。この他にも、化石として発見されていない小型恐竜などが多数存在するとみられる。

オコーナー氏と共同で論文を執筆した米スクリップス・カレッジのラース・シュミッツ教授(生物学)は今回の研究の意義について、「私たちは恐竜の生態系の大部分を見逃している可能性がある」と説明した。

泥やシルト、砂といった堆積(たいせき)物の中で骨が化石化する場合、小動物の骨格は粉みじんになってしまうが、琥珀の中であれば3次元空間に骨格が保存される余地がある。

初めて琥珀の中から見つかった恐竜については、2016年に詳細な論文が出た。この論文を執筆した中国の古生物学者リン・シダ氏は、ミャンマー北部の琥珀市場で恐竜の尾を発見していた。

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