アマゾンの電気ウナギに新種、新記録の電圧860V

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電気ウナギの新種が発見され、そのうちの1種の放電電圧は過去最高の860ボルトを記録した/L. Sousa/Supplied

電気ウナギの新種が発見され、そのうちの1種の放電電圧は過去最高の860ボルトを記録した/L. Sousa/Supplied

(CNN) 米スミソニアン自然史博物館は15日までに、南米のアマゾン盆地内の熱帯雨林で新たに2種の電気ウナギが生存していることを突き止めたとの研究報告書を発表した。

このうちの1種は最高で860ボルトという新記録となる電圧を発することも発見した。

従来の最高記録は650ボルト以上だった。アマゾン盆地の電気ウナギはこれまで、1種のみの存在が知られていた。

同博物館の研究者チームは科学誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」に報告書を掲載。新種の電気ウナギは体長2.4メートルまで成長するともし、「アマゾン熱帯雨林で未知の事実がまだあることを浮き彫りにしている」とも強調した。

研究者の間では南米に生息する電気ウナギは全て同一種との考えが長く定着していた。これらウナギは湿地、小川、入り江や河川などに生息している。

今回の報告書によると、新たに判明した2種を含め3種の電気ウナギの外観は極めて似ており、電気を泳ぐ方向の把握、伝達手段、狩りや自衛のために使っている。

しかし、計107匹を分析したところ遺伝子の差異、頭蓋骨(ずがいこつ)の形状や放出する電圧水準で3種に分別されることを発見。研究結果を踏まえ、3種は約710万年前は同一の祖先を有していたが、それからそれぞれの進化の道をたどったと推測している。

電気ウナギの電圧は生息場所の水の導電率に左右される可能性がある。860ボルトもの電圧を持つ新種は導電率の低い高地の透き通った水の中に住んでおり、その強力な能力は環境に順応した結果、生まれた可能性がある。

電気を発する能力がある魚類は約250種あるが、電気を狩りや自衛目的で使うのは電気ウナギのみとされる。

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