米当局、マナティーの絶滅危惧種指定を解除 個体数が回復

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マナティーの絶滅危惧種指定が解除された

マナティーの絶滅危惧種指定が解除された

(CNN) 米魚類野生生物局は、米フロリダ州に生息する西インドマナティーの個体数が劇的に回復したと判断し、絶滅危惧種の指定を解除した。

この措置は米魚類野生生物局が3月30日に発表。1967年3月以来、絶滅危惧種(Endangered)に指定されていた西インドマナティーは、危急種(Threatened)に格下げされた。

これに対して保護団体からは、指定解除は時期尚早であり、個体数回復に向けた長期的な計画も存在しないとして批判の声が上がっている。

一方、当局は、危急種に格下げされても連邦政府や州当局の保護対策に変わりはないと強調した。

魚類野生生物局の担当者は、「マナティーの個体数の完全回復のためにはまだやるべきことがある。しかし、特にカリブ海ではマナティーの個体数は回復しており、我々はパートナーと連携して対応に当たっている」と説明する。

フロリダ州当局は1カ月ほど前に、3年連続で6000頭を超すマナティーが目撃されたと報告していた。1970年代の頭数はわずか数百頭にまで減少していたという。

米国の絶滅危惧種に関する法律では、現時点で絶滅の恐れがある種を絶滅危惧種に、近い将来に絶滅危惧種になる恐れがある種を危急種にそれぞれ分類している。

格下げを巡ってマナティー保護団体は、科学的な裏付けがなく、トランプ政権下で規制が緩和されかねないとも主張、「これはマナティーにとって壊滅的な打撃だ」と危機感を募らせる。

個体数の増加に伴い、船舶に衝突するなどして死ぬマナティーも増えている。昨年死んだ520頭のうち、104頭は船舶が絡む事故に遭っていた。

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