ジョコビッチ氏、全仏OPでの自身の発言を擁護 コソボ衝突巡り

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全仏オープンでコソボに関する政治的メッセージを発したジョコビッチ氏/Tim Clayton/Corbis/Getty Images

全仏オープンでコソボに関する政治的メッセージを発したジョコビッチ氏/Tim Clayton/Corbis/Getty Images

(CNN) セルビア人テニス選手のノバク・ジョコビッチ氏は2日までに、全仏オープンでコソボに関する政治的メッセージを発した自身の判断を擁護した。

ジョコビッチ氏は先月29日の1回戦に勝利後、コソボでの衝突を踏まえ、テレビカメラのレンズに「コソボはセルビアの心臓だ。暴力をやめろ」と記した。

2008年にセルビアから独立を宣言したコソボではこの1週間、緊張が高まっている。先月29日には結果に争いのある選挙で当選したアルバニア系市長らの就任を巡り、デモ隊との衝突が発生した。

セルビア人のデモ隊は新たに当選した市長らの就任を阻止しようと試み、北大西洋条約機構(NATO)平和維持部隊の数十人が負傷する事態になった。現場は北部の自治体ズベカン。

コソボ生まれの父親を持つジョコビッチ氏は今週、「自分の民族とセルビア全体をサポート」する義務があると感じると発言した。

「セルビア全体」との表現はセルビア政府の政策を反映したもの。セルビア政府はコソボを自国領土の不可欠な一部とみなし、独立を認めていない。

CNNは今週、ジョコビッチ氏の代理人に対し、コソボがセルビアの一部となることを望むか説明を求めたものの、返答は得られていない。

ジョコビッチ氏は5月31日、2回戦に勝利した後に「賛同しない人が多いことは当然認識しているが、それは仕方ない」と説明。「これは私の信念だ。それが全てだ」とも語った。

コソボのオリンピック委員会(KOC)は国際オリンピック委員会(IOC)と国際テニス連盟(ITF)にジョコビッチ氏の処分を求めている。

ただしITFは、4大大会(グランドスラム)での選手の行動は主催団体の規則によって規律されると述べ、その中に「政治的発言を禁じる規定はない」としている。

IOCによれば、選手にIOCの権限が及ぶのは五輪期間中のみ。

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