ドイツ代表、手で口を覆って写真撮影 言論の自由巡りFIFAに抗議

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試合前の写真撮影で右手で口を覆うドイツ代表選手/Alexander Hassenstein/Getty Images

試合前の写真撮影で右手で口を覆うドイツ代表選手/Alexander Hassenstein/Getty Images

(CNN) カタールのハリファ国際競技場で23日に行われたサッカーのワールドカップ(W杯)日本対ドイツ戦の試合前、写真撮影に臨んだドイツの選手が手で口を覆う一幕があった。多様性を訴える腕章の着用を認めなかった国際サッカー連盟(FIFA)にメッセージを送るためだった。

ドイツのスタメン選手11人は全員、右手で口を覆うポーズを取り、数分後にはこの写真がSNSで広く出回った。

日本との試合が始まるなか、ドイツ代表チームはSNSでこのジェスチャーについて、「OneLove」と書かれた腕章を禁止したFIFAの決定に抗議する狙いがあると確認した。欧州では多くの国の主将がこの腕章の着用を希望していた。

試合は日本が2―1で逆転勝利を収め、今大会の新たな番狂わせになった。

腕章には様々な色のストライプで塗り分けされたハートが描かれ、あらゆる伝統や生い立ち、性別、性自認を表すデザインとなっている。大会前、イングランドやウェールズ、ベルギー、オランダ、スイス、ドイツ、デンマークの主将が着用を予定していたが、FIFAは21日、着用した選手にイエローカードを出す方針を明確にした。

ドイツサッカー連盟連盟(DFB)はキックオフ直後に投稿した一連のツイートで、ドイツの重視する問題について声を上げるのをFIFAから封じられたため、抗議を行ったと示唆した。

DFBは「我々は主将の腕章を通じ、多様性と相互尊重というドイツ代表チームの価値観について立場を表明することを望んでいた」と説明。「政治的な意見表明ではなかった。人権に交渉の余地はないからだ。これは当然のことだが、依然としてそうなっていない」「腕章の禁止は声を封じられることに等しい」とした。

CNNはFIFAにコメントを求めている。

各国がカタール大会での主将の腕章着用を控えると発表する前、FIFAは「No差別」キャンペーンの日程を前倒しすると表明し、全32カ国の主将がこのキャンペーンに関連する腕章を着用する機会があると述べていた。

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