ロシア出身ソプラノ歌手のアンナ・ネトレプコ、メトロポリタン・オペラの公演を降板

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アンナ・ネトレプコ氏=2019年、イタリア/La Scala Press Office/AGF/Shutterstock

アンナ・ネトレプコ氏=2019年、イタリア/La Scala Press Office/AGF/Shutterstock

(CNN) 著名なロシア出身のソプラノ歌手、アンナ・ネトレプコ氏が、米ニューヨーク市のメトロポリタン・オペラ(MET)で今シーズン及び来シーズンの公演に出演しない見通しとなったことが4日までに分かった。ロシアのプーチン大統領と公に距離を置くのを拒んだ結果だという。同歌劇場が声明で明らかにした。

METのゼネラルマネジャー、ピーター・ゲルブ氏はCNNに宛てた声明で「METとオペラにとって非常に大きな芸術的損失だ」「アンナはMETの歴史上最も偉大な歌手の一人だが、プーチン氏がウクライナで罪のない人々を殺害している現状では、他に方法がなかった」と述べた。

ネトレプコ氏は今春にはプッチーニの「トゥーランドット」、来シーズンにはヴェルディの「ドン・カルロ」にそれぞれ出演する予定だった。

METによれば「トゥーランドット」ではウクライナ出身の歌手、リュドミラ・モナスティルスカ氏が代役を務める。「ドン・カルロ」での代役は後日発表するという。

ネトレプコ氏は声明で今回の戦争を批判しているが、プーチン氏に対しては公式にコメントしていなかった。

米紙ニューヨーク・タイムズが報じたところによると、ネトレプコ氏は2014年にウクライナ東部の都市ドネツクにあるオペラハウスへ巨額の寄付を行った。同市は親ロシア派の分離主義勢力が支配権を握っている。寄付の後、ネトレプコ氏は分離主義勢力が使用するノヴォロシア人民共和国連邦の旗を手にした写真を撮影していた。

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