北京五輪開会式、聖火点火者の1人はウイグル族

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聖火の点火者を務めたジニゲル・イラムジャン選手(左)と漢族の趙嘉文選手/Manan Vatsyayana/AFP/Getty Images

聖火の点火者を務めたジニゲル・イラムジャン選手(左)と漢族の趙嘉文選手/Manan Vatsyayana/AFP/Getty Images

(CNN) 中国で4日、北京冬季五輪の開会式が行われた。聖火の点火者に選ばれたのは、ウイグル族のジニゲル・イラムジャンと漢族の趙嘉文という2人のスキー選手だった。

隅々まで演出された開幕式の他の部分と同様、ジニゲル選手と趙選手の選出は象徴的かつ意図的とみられる。ウイグル族は中国西部・新疆の少数民族であり、中国は新疆での大規模な人権侵害を批判されている。

米国務省の推計によると、新疆では2017年以降、最大200万人が収容施設に拘束された。中国はこれらの施設について、テロや分離主義への対策を目的とした職業訓練施設だと主張し、新疆での人権侵害を繰り返し否定してきた。

欧米の多くの国は新疆での広範な人権侵害の疑惑を理由に、北京五輪への公式使節団派遣を見送っている。

今回の開会式は民族団結を大きく打ち出しており、ウイグル族のジニゲル選手と中国で支配的な漢族の趙選手をペアで起用する決定はプロパガンダの一環である可能性がある。この2人の起用に加え、中国の56の公式民族が一緒に中国国旗を持つ演出もあった。

中国は近年、新疆の言説を変化させようと全面的なプロパガンダ作戦を展開。新疆に抑圧はないと「証明」するために国営メディアの記者を現地に派遣したり、海外に住む中国政府の批判者を狙い撃ちにしたりする施策を行ってきた。

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