IOCのビデオ通話、彭帥さんを「より大きなリスク」に 人権活動家が公開書簡

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11月21日、バッハIOC会長が彭帥さんとビデオ通話したとする画像/Greg Martin/International Olympic Committee/EPA-EFE/Shutterstock

11月21日、バッハIOC会長が彭帥さんとビデオ通話したとする画像/Greg Martin/International Olympic Committee/EPA-EFE/Shutterstock

(CNN) 人権活動家のピーター・ダーリン氏は2日、国際オリンピック委員会(IOC)宛てに公開書簡を送り、IOCが中国人テニス選手の彭帥(ポンショワイ)さんと行ったビデオ通話について、彭さんを「より大きなリスク」にさらしていると指摘した。動画は「仕組まれた」ものだとの見方も示した。

彭さんは今は削除された11月2日付のSNSへの投稿で、張高麗(チャンカオリー)前副首相から同氏宅で性行為を強要されたと訴えた。その直後から徹底的な検閲が敷かれ、彭さんは2週間以上にわたって公の場から姿を消していた。

IOCは彭さんとの通話を2回行ったとしている。

IOCによると、先月21日の1回目では、バッハ会長が中国のスポーツ当局者や他のIOC委員を交えて30分間のビデオ通話を行った。今月1日の2回目の通話では、彭さんは自分が安全で元気なことを「改めて確認」しつつ、現在は「難しい状況」に置かれているとの認識を示したという。

ダーリン氏はIOCへの2日の公開書簡で、こうした「仕組まれた」登場の仕方は通常、「強制テレビ自白」と呼ばれるものだと指摘。ただ、中国警察は最近では動画をSNSに投稿したり、新聞社にサイト掲載させたりすることの方が多いと述べた。

CNNはダーリン氏の公開書簡についてIOCに問い合わせたものの、現時点でコメントは得られていない。

ダーリン氏は非政府組織(NGO)「セーフガード・ディフェンダーズ」の責任者を務める。今回の書簡は同NGOではなくダーリンさん個人の見解として公開されたものだという。

ダーリン氏は2016年、中国の国家安全保障を危険にさらす活動を支援する違法組織で働いたとして、国営テレビで中国政府への謝罪を強制された。IOCとのビデオ通話はこれと類似点があるとも指摘している。

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