米アーティスト、医療従事者への感謝を込めて肖像画を贈呈

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英チェルトナム総合病院のブリオニー・ラステッドさん/Courtesy Steve Derrick

英チェルトナム総合病院のブリオニー・ラステッドさん/Courtesy Steve Derrick

(CNN) 新型コロナウイルスと最前線で戦う医療従事者らの肖像画を描き、感謝の気持ちを込めて本人に贈っているアーティストがいる。本業のかたわら、4月初めからすでに100枚以上の作品を完成させた。

アーティスト兼ゲームデザイナーのスティーブ・デリックさん(54)はこの春、在宅勤務になって増えた自由時間をどう使おうかと考えていた。そんな時ふと目にした雑誌に、新型ウイルス感染症の治療現場で長時間の勤務を終えたばかりの看護師の写真が載っていた。顔には防護具の跡がついている。

この写真を基に肖像画を描いたことがきっかけとなり、インスタグラムに勤務直後の写真を載せている看護師らに声をかけてみた。話が広まるにつれ、医療従事者のほうから写真が送られるようになった。

スペイン・マドリードの看護師ジェンマ・マリンさん/Courtesy Steve Derrick
スペイン・マドリードの看護師ジェンマ・マリンさん/Courtesy Steve Derrick

仕上げた作品を「感謝のしるしです」と本人に送ると、「素晴らしい。この時代の記録になりますね」という言葉が返ってきた。感染拡大の影響で相手と直接対面することはかなわないが、喜んでもらえるのがうれしくて続けている。

米サラトガ病院のヌーマン・ラシード医師/Courtesy Steve Derrick
米サラトガ病院のヌーマン・ラシード医師/Courtesy Steve Derrick

郵送する前に撮っておいた作品の写真をソーシャルメディアに投稿すると、これが一気に拡散し、世界中の医師や看護師から顔写真が集まってきた。回復した患者から「命を救ってくれた医師」の写真が届いたこともある。

リクエストはまずイタリアから寄せられ、続いて英国、スペイン、ニューヨーク、さらに今では全米各地からと、感染の広がりとともに移り変わってきた。

スティーブ・デリックさんは仕事後や昼休憩といった空き時間にも作業している/Courtesy Steve Derrick
スティーブ・デリックさんは仕事後や昼休憩といった空き時間にも作業している/Courtesy Steve Derrick

1作品にかかる時間は3~4時間。朝の仕事前や夕食後、昼休みなどを使って描く。自分には少し荷が重いと感じることもあるが、医療従事者の素晴らしい仕事ぶりが広く知られることは「本当にうれしい」と話している。

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