正体不明の肉食恐竜、全身骨格が2.6億円で落札 パリ

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種類が特定できない謎の肉食恐竜の全身骨格が、2億6000万円超で落札された

種類が特定できない謎の肉食恐竜の全身骨格が、2億6000万円超で落札された

(CNN) 1億5000万年前に生きていたとみられる恐竜のほぼ完全な全身骨格がこのほどパリでオークションにかけられ、236万ドル(約2億6000万円)を超える価格で落札された。この恐竜については肉食の獣脚類ということが分かっているだけで、研究者らの間でも具体的な種を特定できていない。

オークションはパリの名所、エッフェル塔の中で行われた。当該の恐竜の化石は米ワイオミング州で2013年から15年にかけて発掘されたもので、全身骨格の体長は約9メートル。高さは2.6メートルある。

出品に先駆けて全身骨格を入念に検証した2人の古生物学者は、1億5000万~1億5500万年のジュラ紀後期に生息していたアロサウルスに最も近いと分析している。ただ骨盤や頭骨、歯などには解剖学的な違いがあり、完全な新種の恐竜である可能性もあるという。

化石の状態は良好で、骨格全体の7割には傷などもついていないという。出品者と落札者の氏名は明らかにされていない。オークション運営会社によると売り上げの一部は野生動物保護に取り組む2つの団体に寄付される。

ただ種類が明確となっていないこの恐竜をめぐっては、オークションへの出品に反対する声も上がっていた。2000人を超える研究者・学生を代表する古脊椎(せきつい)動物学会は先月、オークションの中止を求めて同社に公開書簡を送付。専門家が化石を「改めて検証し、測定し、解釈できるよう」、全身骨格を「公的な管理の下に置く」ことを求めた。

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