グルジアのチェス名人、スマホでカンニング
(CNN) アラブ首長国連邦(UAE)ドバイで開催されたチェスのオープン戦で、グルジアの名人がトイレに隠したスマートフォンで分析アプリを利用していたことが発覚し、退場処分となった。
不正が発覚したのは2013、14年にグルジアの選手権で優勝し、チェス界で最高位の「グランドマスター(GM)」の称号を持つガイオズ・ニガリジェ氏。ドバイの主催団体によると、対戦中の山場となる一手ごとにトイレに走ったため、対戦相手のアルメニア人プレーヤーが不審に思って指摘した。
関係者が調べたところ、本人は通信機器などを持っていなかった。しかし同氏が入ったトイレを調べると、トイレットペーパーの中にスマートフォンが隠されていたという。
同氏は当初、自分のスマートフォンではないと主張した。だがこのスマートフォンからソーシャルメディアの同氏のアカウントにログインされていたこと、進行中の対局がチェスアプリ上で分析されていたことから、不正行為が明らかになった。
大会責任者によると、不正行為が見つかったプレーヤーは、公認の大会への出場が3年間停止される。不正を繰り返した場合は最長15年の出場停止処分となる。
ドバイオープン戦では08年にも、イラン人プレーヤーが対戦の実況中継を見ていた人から文字メッセージで助言を受けていたことが発覚し、出場停止を言い渡された。