患者の体内にスポンジ2個、6年前の手術で置き忘れか

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CTスキャンでひも付きの塊が2個見つかり、開腹処置でガーゼのスポンジ2個が腹膜と結腸に付着しているのが確認された

CTスキャンでひも付きの塊が2個見つかり、開腹処置でガーゼのスポンジ2個が腹膜と結腸に付着しているのが確認された

(CNN) 日本で手術を受けた女性患者の体内に、2個の手術用スポンジが、少なくとも6年前から取り残されていたという症例が、21日の米医学誌ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンに発表された。

千葉大学医学部付属病院の医師が発表した症例報告によると、42歳の女性患者は、3年前から膨張の症状があると訴えて、かかりつけの医院を受診した。

腹部をCTスキャンで調べたところ、ひも付きの塊が2個見つかり、開腹処置を行った結果、ガーゼのスポンジ2個が、腹膜と結腸に付着しているのが確認された。

この女性は、6年前と9年前に帝王切開手術を受けたことがあり、スポンジはこの手術の際に置き忘れられたとみられる。ただ、どちらの手術が原因だったのかは分かっていない。女性はそれ以外に腹部や骨盤の手術を受けたことはないという。

帝王切開手術は2回とも、同じ産婦人科医院で受けていた。しかし手術を担当した医師は、証拠がないことを理由に、ミスがあったことを認めていないという。

スポンジを摘出すると、女性の症状は改善し、5日後に退院した。

今回の症例を報告した医師によると、日本では多くの病院で、手術の切開部を閉腹する際に腹部の画像撮影を行って、器具の置き忘れがないかどうかを確認している。

米麻酔学会によれば、米国ではスポンジなどの手術器具が患者の体内に置き忘れられる症例が、年間およそ4500~6000例に上っている。

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