マダガスカルのペスト流行、死者124人に 1192人感染

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首都アンタナナリボの市場で消毒剤を散布する作業員

首都アンタナナリボの市場で消毒剤を散布する作業員

(CNN) アフリカのマダガスカルで猛威を振るっているペストの流行について、国連人道問題調整事務所と地元のリスク管理対策部門は27日までに、今年8月以降1192人が感染し、124人が死亡したと明らかにした。

感染者の67%は、人から人へと感染する肺ペストに罹患(りかん)。ペストはペスト菌によって引き起こされ、ネズミなどが運ぶノミがかむことで感染が拡大する。症状は、痛みやリンパ節の腫れ、発熱、寒気、咳(せき)など。

マダガスカル国内の114地区のうち、肺ペストの感染が報告されたのは40地区。人口の多い大都市を含む少なくとも10都市でも感染が伝えられている。他人との接触で一段の感染拡大が起こる恐れがあるものの、国連によれば所在のつかめている感染者は全体の3割に満たない。

一方で23日の国連の報告では、8月1日以来、780人の感染者が治癒したとしている。また感染が伝えられた地区のうち6地区については、過去15日間で新たな感染例の報告はないという。

世界保健機関(WHO)は直近の報告の中で、国内での感染がさらに拡大するリスクは依然として極めて高いと指摘。ただ近隣の島やアフリカ南部・東部といった周辺地域へ感染が広がるリスクはそれほどでもないとの見方を示した。

WHOのマダガスカルの代表者は「国境を越えて感染するリスクは低い。一般的に感染者は体調不良が著しく、旅行に出られる状態ではなくなるからだ」と説明した。現在WHOはマダガスカルの空港当局と連携し、空港や港湾に医療スタッフを配備するなどして国外への感染者の流出阻止に取り組んでいるという。

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