化学兵器疑惑、G7は制裁で合意できず 米国務長官はロシアへ

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G7外相会合に出席したティラーソン米国務長官(手前)

G7外相会合に出席したティラーソン米国務長官(手前)

イタリア・ルッカ(CNN) イタリア中部ルッカで開かれた主要7カ国(G7)外相会合は11日、80人以上の死者を出したシリアでの化学兵器使用を巡り、シリアとロシアに新たな制裁を科すよう英国が提案したが、各国の合意は得られなかった。

米国務省のティラーソン長官は同日、モスクワに到着。12日にロシアのラブロフ外相との会談を予定している。

G7外相会合では、シリア反体制派の支配する地域が化学兵器で攻撃された問題について、国際調査団による調査結果が出るまで待つことを決めた。欧米諸国はシリアのアサド政権が化学兵器を使ったと主張しており、米国はこれを根拠に7日、シリア政府軍の基地をミサイルで攻撃していた。

ティラーソン長官はトランプ政権の閣僚として初めてロシア政権側との会談に臨む。米側は当初、G7の制裁合意をたてに、ロシアに対してシリア政権支援から手を引くよう迫る考えだったが、G7で合意が得られなかったことでその筋書きは崩れた。ティラーソン長官はかつてロシアのプーチン大統領から勲章を授与されるなどロシア寄りの人物と見なされていたが、国際外交の経験はない。

ロシア外務省は11日、「ロシアと米国の関係は、冷戦終結以来、最も困難な時を迎える」と牽制(けんせい)した。

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