制裁下でも進む「消費革命」、資本主義がじわり浸透 平壌

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平壌の街並み。最近ではピザパーラーやコーヒーショップを見かけるようになった

平壌の街並み。最近ではピザパーラーやコーヒーショップを見かけるようになった

香港(CNNMoney) 北朝鮮と聞いて最初に思い浮かべるものの中にピザパーラーやコーヒーショップは入っていないかもしれない。しかし、北朝鮮国内では大きな変化が起こっている。

金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長の下、北朝鮮の全体主義政権は静かな消費革命を主導している。北朝鮮国民は食事や衣服、移動に関して国家が統制することに長く慣れてきたが、最近では欧米風の資本主義を味わう機会が増えている。

米ジョンズ・ホプキンス大学米韓研究所のカーティス・メルビン氏によれば、平壌では民営のピザパーラーやコーヒーショップ、バー、ガソリンスタンドが出現しているという。

トランプ米大統領は北朝鮮経済の活力を削ぐことを狙いに、国際社会による制裁の強化を推進している。

だが北朝鮮の現場では、政府が従来よりも多くの企業活動を認めているほか、小さな民間企業間での競争を奨励しさえしている。

北朝鮮を訪問した人からは、通勤者が高価な電動自転車に乗っているとの情報も寄せられてきた。北朝鮮の国民はどのタクシー会社を使うか、どのブランドの歯磨き粉を購入するかについても選択肢を持っている。

専門家はこうした変化について、欧州で教育を受けた金正恩氏の下で北朝鮮経済が大きな変貌(へんぼう)を遂げている状況を反映していると指摘。ソウル大学のキムビョンヨン教授は、正恩氏は父親の金正日(キムジョンイル)総書記よりも市場活動の受け入れに積極的だと話す。

こうした変化は経済の上昇傾向とも符合しているようだ。

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