1日10分以下の運動で認知機能改善か 英研究

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サイクリングや速足のウォーキングなど「中程度」の運動を毎日6~9分取り組んだグループは、ずっと座っていたグループなどと比較して認知機能が改善されるとの研究結果が発表された/sportpoint/Adobe Stock

サイクリングや速足のウォーキングなど「中程度」の運動を毎日6~9分取り組んだグループは、ずっと座っていたグループなどと比較して認知機能が改善されるとの研究結果が発表された/sportpoint/Adobe Stock

(CNN) たとえ1日に10分以内でも中程度以上の運動をすれば、認知機能が改善されるとの研究結果が発表された。

英ユニバーシティー・カレッジ・ロンドンの博士課程に在籍するジョン・ミッチェル氏が、疫学と地域保健の専門誌に発表した。

この研究では、英国で4500人近い参加者に7日間、活動モニターを常時装着してもらった後、短期記憶力や問題解力、専門技能への影響を調べた。

その結果、速足のウォーキングやサイクリング、階段をかけ上ったり下りたりする「中強度」から、エアロビクスやジョギング、水泳、上り坂のサイクリングなど「高強度」の運動に毎日6~9分取り組んだグループは、ずっと座ったり眠ったりしていたグループと比べて作業記憶が改善し、何より計画、整理などの実行機能に大きな変化がみられた。

認知機能が改善する幅はわずかだったものの、運動の時間が増えるにつれて拡大したという。

同研究者は「参加者の認知機能を長期間観察したわけではないので、体を動かすタイプのグループは平均して認知機能が高いだけとも考えられる」としたうえで、日常生活を少し変えるだけで違いが出ることが示された可能性もあると指摘。動作のパターンが1日、1週間、1カ月と蓄積された結果は、1回だけ運動しに出かけるのと同等、またはそれ以上に重要であることが分かったと述べた。

一方で、中程度以上の運動にあてる時間のうち8分を座った姿勢に替えるか、6分を軽い運動に、または7分を睡眠に替えたグループは、それぞれ認知機能が1~2%低下していた。

ただし今回の研究は参加者の健康状態や睡眠の質など不明な点も多く、結果を検証し理解するにはさらなる研究が必要だという。

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