小惑星の軌道変更実験成功、ミッション後の動きの変化確認 NASA

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小惑星の軌道変更実験、衝突の瞬間とらえる

(CNN) 米航空宇宙局(NASA)は12日までに、小惑星の軌道変更実験のミッションにより、小惑星ディモルフォスの軌道を変えることに成功したと発表した。

今回の二重小惑星軌道変更試験(DART)のミッションは、惑星防衛技術を本格的に実証するためのもの。NASAは先月26日、DARTの探査機を目標となる小惑星へ意図的に衝突させていた。

ミッションは、人類が宇宙空間で天体の動きを意図的に変更した初の事例ともなった。

探査機が衝突する前、ディモルフォスはより大きな小惑星ディディモスの周囲を11時間55分かけて回っていた。天文学者らは、地上の望遠鏡を使ってディモルフォスの軌道が衝突後どのように変化するかを測定した。

現在ディモルフォスは11時間23分でディディモスの周囲を回っている。DARTの探査機の衝突により、ディモルフォスが周回に要する時間は32分縮んだ計算になる。

当初天文学者らは、周回時間が10分短縮されれば実験を成功とする見通しを立てていた。

NASAのビル・ネルソン長官は「今回のミッションから明らかなように、NASAは宇宙がこちらへ何を投げて来てもそれに対して備えようとしている。自分たちが真剣に地球を守る存在であることを証明した」と強調。実験成功が惑星防衛並びに全人類にとって重要な分岐点になるとの認識を示した。

ディモルフォスとディディモスのどちらも地球に脅威を及ぼすことはないが、この二重小惑星系は天体の軌道変更技術を試験する上で完璧な標的だったとDARTのチームは説明している。

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