ワクチンの追加接種、有効性示す研究結果増える

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
ニューヨーク・ブルックリンの移動式ワクチン接種会場で接種を待つ人々/Michael Nagle/Xinhua/Getty Images

ニューヨーク・ブルックリンの移動式ワクチン接種会場で接種を待つ人々/Michael Nagle/Xinhua/Getty Images

(CNN) 世界各地で新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」に対する理解が深まり、米国の大部分で「デルタ株」による新規感染件数の増加が続くなか、ワクチンによる免疫は減少するとのデータが増えているものの、追加接種(ブースター)の必要性はこれまで以上にはっきりとしてきている。

米ファイザーと独ビオンテックは8日、暫定的な研究結果として3回目の接種がオミクロン株に対する予防効果を高める可能性があると発表した。

救急医でジョージ・ワシントン大学ミルケン公衆衛生学研究所の客員教授を務めるリアーナ・ウェン博士は今回の研究結果について驚きはないと述べた。

ウェン氏は「ファイザーが今朝明らかにしたデータは驚くものではなかった。実際のところ、我々が最初から予期していたものだ」と述べた。今回の発表には良い面と悪い面があるとし、悪い面としては、一定程度免疫を免れるため2回の接種ではこれまで出現した変異株に対するようには効かない可能性がある点を挙げた。一方で、良い面として、3回の接種で十分な追加の効果が得られるように見える点を挙げた。

ウェン氏は、資格がある人にとっては全員が追加接種を受ける理由がさらに加わったと述べた。ウェン氏はまた、保健当局者が、オミクロン株についての理解が深まったことを受けて、ワクチン接種完了の定義について早急に再評価することを望むとした。

米疾病対策センター(CDC)はすべての成人に対して追加接種を推奨している。

製薬企業は、時間がたつにつれて新型コロナウイルスに対するワクチンの免疫が減少する可能性があると認識しており、これが追加接種の必要性につながっている。

イスラエルで行われた2つの研究結果が8日に発表された。それによれば、ファイザーとビオンテックのワクチンの追加接種は感染を10分の1に減らし、死亡リスクを90%減少させるという。

追加接種は弱まった免疫を回復させるだけでなく、新たに出現する変異株に対する予防効果を高めるとの研究結果が増えている。このため、ファイザーとビオンテックのワクチンについて接種完了の定義を接種2回から接種3回にすべきではないかとの見方も一部で出ている。

「新型コロナウイルス」のニュース

Video

Photo

注目ニュース

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]