カリフォルニアコンドルのメス2羽、オスなしで生殖 同種で初

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サンディエゴ動物園のサファリパークで飼育されているカリフォルニアコンドル/Ken Bohn/San Diego Zoo Wildlife Alliance

サンディエゴ動物園のサファリパークで飼育されているカリフォルニアコンドル/Ken Bohn/San Diego Zoo Wildlife Alliance

(CNN) 飼育下にあるカリフォルニアコンドルのメス2羽から、オスなしで子どもが1羽ずつ生まれていた――。研究チームが先週、そんな論文を発表した。絶滅危惧種に指定されている同種でこのような例が確認されるのは初めて。

こうした生殖方法は他の脊椎(せきつい)動物や鳥類でも見られるが、メスがオスと接触できる環境にいる鳥類で確認されたのは初とみられている。

1羽目の子どもは2000年代前半、2羽目は00年代後半に生まれた。研究チームはサンディエゴ動物園野生生物連盟が運営する繁殖プログラムでコンドルの生物学的試料を分析した際、これに気づいたという。

研究結果は10月28日付の学術誌「ジャーナル・オブ・ヘレディティー」で発表された。研究者の一人は、この発見で他にどれだけ多くの種が気づかれないまま単為生殖を行っているのか、問題を提起する形になったと語る。

当該のメスのコンドル2羽は繁殖プログラムの下、生殖能力のあるオスとともに継続的に収容されており、どちらもオスとの間に数多くの子どもを作っていた。だが最近の遺伝子検査の結果、子どものうち2羽は異例な個体であることが判明した。

この2羽は卵を産んだメス2羽とは遺伝的なつながりがあったものの、オスとの遺伝的なつながりはなかった。つまり、どちらも生物学的な父親はいないことになる。

野生生物連盟の責任者、オリバー・ライダー氏は声明で「衝撃だった。親子関係を証明するための通常の遺伝子研究で初めて確認できた」と振り返る。

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