中国のジャイアントパンダ、「絶滅危惧種」を脱する 保護活動で個体数回復

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中国のジャイアントパンダの個体数が回復し、絶滅の危険度が低下した/AFP/Getty Images

中国のジャイアントパンダの個体数が回復し、絶滅の危険度が低下した/AFP/Getty Images

(CNN) 中国当局はこのほど、ジャイアントパンダの絶滅危険度を「絶滅危惧種」から「危急種」に引き下げると明らかにした。長年の保護活動で野生の個体数が1800頭まで回復したのを受けた措置。

生態環境省自然生態保護部門のトップ、崔書紅(ツァイシュウホン)氏が7日の記者会見で明らかにした。

中国は50年をかけてジャイアントパンダの個体数を増やす試みを進め、絶滅防止策として山間部に広大なパンダの保護区を建設してきた。

2016年には国際自然保護連合(IUCN)がジャイアントパンダを絶滅危惧種のリストから外したものの、中国当局は当初、この決定に追随しない姿勢を示していた。

長年にわたる個体数増加の取り組みが実を結んだ/Alain Jocard/Getty Images
長年にわたる個体数増加の取り組みが実を結んだ/Alain Jocard/Getty Images

崔氏は会見で、「中国は比較的完成した自然保護体制を構築した」と述べ、「自然生態系の広い部分が体系的かつ完全に保護されており、野生動物の生息環境に効果的な改善がなされた」との認識を示した。

崔氏はまた、ジャイアントパンダ以外にも一部の絶滅危惧種の数が徐々に回復しつつあると説明。シベリアトラやアムールヒョウ、アジアゾウ、トキなどの個体数が大幅に増加したと明らかにした。

ジャイアントパンダは繁殖が難しいことで有名で、メスの妊娠が可能な時期は1年のうち24~72時間しかない。

パンダは中国で「アンブレラ種」と呼ばれ、専門家の見方では、パンダを保護することで他の種や幅広い生態系の保全にもつながる。ただ、パンダの個体数増加に成功したことが一部の肉食動物の減少を招いた可能性も指摘されている。

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