男性の精子数、新型コロナワクチンで減少せず 米研究

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新型コロナワクチン接種後の精子への影響を研究した結果が報告された/Shuttersstock

新型コロナワクチン接種後の精子への影響を研究した結果が報告された/Shuttersstock

(CNN) 米ファイザーや米モデルナの新型コロナウイルスワクチンを1回または2回接種した後でも、健康な男性の場合、精子の数や質は低下しない――。医学誌JAMAにそんな研究結果が発表された。

SNSではワクチンが生殖能力に影響を与える可能性を心配する声が広がっているが、それを理由に接種をためらっている男性は安心して良さそうだ。

米シカゴの施設の研究者、デービッド・コーエン博士は研究結果について、「ワクチン接種が精子数に影響を与えるリスクは極めて低いと安心できる証拠が得られた」と指摘する。コーエン氏は今回の研究にかかわっていない。

研究では、生殖能力に問題のない25~31歳の男性45人の精液サンプルを使用。まずmRNAワクチンの1回目接種の前、続けて2回目接種から70日後にサンプルを採取した。その後、精液量や濃度、運動率、総精子数を決定するための調査を行った。

その結果、「mRNAワクチンを2回接種した若い男性の被験者の場合、精子関連の指標に変化は見られなかった」と論文著者のランジス・ラマサミー氏は説明する。同氏は米フロリダ州の大学で生殖医療などの責任者を務める。

mRNAを利用しない米ジョンソン・エンド・ジョンソンと英アストラゼネカのワクチンについては、今回の研究では試験を行わなかった。

ただ、ラマサミー氏によると、これらのワクチンは異なる遺伝物質を使っているものの、作用メカニズムは非常に似ており、生物学に基づき他の2つのワクチンと違いはないと考えられるという。

今回の研究でワクチンが男性の精子に影響を与えることはなかったが、1月に発表された小規模な研究によると、新型コロナウイルスそのものは男性の生殖器官に有害となる可能性がある。

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