火星探査車のパラシュートに隠されたメッセージ、数時間で暗号解読

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パーサビアランスに使われたパラシュートには暗号が隠されている/From NASA/JPL-Caltech

パーサビアランスに使われたパラシュートには暗号が隠されている/From NASA/JPL-Caltech

(CNN) 米航空宇宙局(NASA)が22日に公開した史上初の火星探査車着陸の映像。この探査車のパラシュートに隠された暗号の解読でインターネットが盛り上がっている。

映像に映ったオレンジ色と白色のカラフルなパラシュートは、火星探査車「パーサビアランス」の降下速度を抑えるために使われた。

探査車の大気圏突入・降下・着陸を指揮したアル・チェン氏は22日、「皆さんもパラシュートの上に描かれたパターンに気付くかもしれない」と述べ、「独特のパターンは、パラシュートの回転方向を特定する役に立つ。対比のあるセクションはパラシュートが膨らむ際に異なる部分を見分ける役に立つ」と解説した。

さらに、「驚異的な科学の実現に加えて私たちは、自分たちの努力や技術で他者にひらめきを与えたいと願っている。その目的で私たちは時々、自分たちの仕事の中に、ほかの人たちに見つけてもらうためのメッセージを残す。ぜひ挑戦してほしい」と呼びかけた。

チェン氏の挑戦を受けて宇宙ファンたちが早速取り組んだ結果、間もなく暗号は解読された。

「インターネットは6時間ほどで暗号を解読したらしい。インターネットに不可能はない?」。チーフエンジニアのアダム・ステルツナー氏はそうツイートしている。

パラシュートには、NASAジェット推進研究所(JPL)のモットーである「Dare mighty things(あえて壮大なことを)」の文字と、カリフォルニア州パサデナにあるJPLのGPS(全地球測位システム)座標が隠されていた。

メッセージはパラシュートの白とオレンジの布地の上に、バイナリコードを使って描かれていた。パラシュートの内側に「Dare mighty things」の文字が並び、外側の文字と数字はJPLの座標を表している。

JPLのモットーは、セオドア・ルーズベルト元米大統領の言葉に由来する。「勝利も敗北も知らない灰色のたそがれの中で生き、大きな喜びも苦しみもない貧困な精神の者たちと肩を並べるよりは、たとえ失敗に阻まれたとしても、栄光ある勝利を勝ち取るために、あえて壮大なことをした方がずっといい」

パラシュートの謎解きを仕掛けたのは、探査車のシステムエンジニアを務めるイアン・クラーク氏だった。

パーサビアランスに宝探しが仕掛けられたのは今回が初めてではなく、今後もパーサビアランスから届く画像の中で、もっと多くのことが明らかになるとミッションチームは示唆している。

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