米海軍の気象学者、南極で53年前になくした財布が戻る

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南極派遣中になくした財布が、持ち主の米国人男性の下に53年ぶりに戻った/Courtesy Christina Salazar

南極派遣中になくした財布が、持ち主の米国人男性の下に53年ぶりに戻った/Courtesy Christina Salazar

(CNN) 米海軍の気象学者だったポール・グリシャムさん(91)は1968年に南極に派遣された際になくした財布のことを長い間忘れていた。そのため、53年ぶりに財布が戻って来た時には驚いた。

グリシャムさんは、財布の中に入っていた古い身分証明書に写る自分の若さにも驚いた。

グリシャムさんは笑いながら「ああ、記憶が戻ってきた。あのときはダークブラウンの髪があったね」と語った。

グリシャムさんによれば、マクマード基地の古い建物を取り壊す際に誰かが財布を発見したという。グリシャムさんはこの基地の中の建物で1967年から1968年まで生活していた。

53年ぶりに手元に帰った財布と海軍の身分証を見せるポール・グリシャムさん/Courtesy Christina Salazar
53年ぶりに手元に帰った財布と海軍の身分証を見せるポール・グリシャムさん/Courtesy Christina Salazar

財布はグリシャムさんにとって1年1カ月にわたって南極で暮らしたときのタイムカプセルだった。財布にはビールの配給カードや運転免許証、核や化学、生物兵器による攻撃が起きた際の指示が書かれたカードが収められていた。

グリシャムさんは「これを一度も使わなくて神に感謝する」と述べ、当時は冷戦の真っただ中だったと付け加えた。

グリシャムさんによれば、南極では夏季の業務が忙しかった。天候を観測し、人員や機器、物資を運ぶ航空機や船舶に報告した。

観測所全体が5カ月間にわたって12時間勤務と12時間の休みの24時間態勢で動いていた。なぜなら、長く寒さの厳しい冬の準備に向けてやることがたくさんあるからだ。

グリシャムさんは南極での勤務後、カリフォルニア州サンディエゴなどで働き、1977年に退役した。

家族も今回の財布の発見について、グリシャムさんと同じように楽しんでいるという。

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