オックスフォード辞典の「今年の単語」、20年は1つに絞れず

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3月以降は「lockdown(都市封鎖)」など新型コロナウイルスの流行に関する用語が頻繁に登場した/Dan Kitwood/Getty Images

3月以降は「lockdown(都市封鎖)」など新型コロナウイルスの流行に関する用語が頻繁に登場した/Dan Kitwood/Getty Images

(CNN) 英オックスフォード辞典はこのほど、毎年選定している「今年の単語」について、2020年に関しては1つに絞ることができなかったことを明らかにした。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)をめぐる新たな語彙(ごい)などが大量かつ急速に浸透したことが背景にあるとしている。

オックスフォード辞典は「前例のない年の単語群」と題した報告書の中で「すぐに分かったことだが、2020年はたった1つの『今年の単語』にすっきり収まるような年ではない」と指摘。まさに前例のない事態として、新型コロナ関連の様々な単語が凄まじいスピードで多くの場面に登場し、英語という言語の中心部分を占めるようになったと強調した。

「前例のない(Unprecedented)」という形容詞自体も、今年使用頻度が急激に上がった単語の1つだった。

報告書は次いで、特定の月ごとの最も重要な単語に言及。1月は豪州で史上最大規模の被害が出た「bushfire(森林火災)」、2月はトランプ米大統領の弾劾(だんがい)裁判が終了した際の「acquittal(無罪評決)」をそれぞれ挙げた。

3月以降はパンデミック絡みの単語が席巻する。全くの新語として2月11日に初登場した「Covid―19」をはじめ、「lockdown(都市封鎖)」、「social distancing(社会的距離の確保)」、「reopening(経済活動の再開)」などがこれに該当する。

6月には「Black Lives Matter(黒人の命は大切だ)」が急増/SETH HERALD/AFP//Getty Images
6月には「Black Lives Matter(黒人の命は大切だ)」が急増/SETH HERALD/AFP//Getty Images

6月になると「Black Lives Matter(黒人の命は大切だ)」の使用が急増。8月の単語には米大統領選の投票方法に関わる「Mail―in(郵送)」と、ベラルーシのルカシェンコ大統領の再選が物議を醸したことを受けての「Belarusian(ベラルーシの、ベラルーシ人の)」が選ばれた。

9月には英政府による大規模な新型コロナ検査プログラムを指す「Moonshot」が、10月には米ホワイトハウスでの集団感染を受けて使用が拡大した「superspreader」がそれぞれ選ばれた。10月については、中国が掲げた二酸化炭素排出量の目標を指す「net zero」も挙げられた。中国の習近平(シーチンピン)国家主席は、60年までに同国の二酸化炭素の排出量を実質ゼロにできるよう努力すると表明している。

オックスフォード辞典が選んだ昨年の単語は「climate emergency(気候非常事態宣言)」。18年は「toxic(有毒な)」だった。

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