漂着したクジラの死骸が10頭に、専門家が原因調査 米サンフランシスコ

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コククジラの死骸の検分の様子。3月以降に見つかった死骸は10頭目となった/Justin Sullivan/Getty Images

コククジラの死骸の検分の様子。3月以降に見つかった死骸は10頭目となった/Justin Sullivan/Getty Images

(CNN) 米カリフォルニア州北部のサンフランシスコベイエリアにクジラの死骸が相次いで漂着している。14日には同州パシフィカのリンダマー海岸付近に、コククジラの死骸が打ち上げられた。

ベイエリアでコククジラの死骸が見つかったのは、今年3月以来、これで10頭目だった。

専門家チームは14日に漂着した死骸の調査や計測を行ったが、現場の海岸は岩場が多く、満潮時は海水が満ちることから、解剖を試みるのは危険すぎると判断した。海洋哺乳類センターは、暴風雨の状況や潮の満ち引きを見極めた上で、詳しい調査ができるかどうかを判断する。

これまでに見つかった死骸のうち、4頭は栄養不良が原因、4頭は船との衝突が原因だったことが分かった。4月30日に打ち上げられたクジラについてはまだ死因が判明していない。

今回見つかったクジラは、解剖が済めば埋葬するか、そのまま自然分解させる方針。

コククジラはカリフォルニア州沿岸で目撃されることの多いクジラで、4月から5月にかけて、メキシコ・バハカリフォルニア沖の繁殖地から、餌を求めてアラスカへ北上し、12月から1月にかけて南へ戻る。

専門家によると、この春はサンフランシスコ湾沖でクジラの目撃が増えていた。一部は不健康そうな体つきだったといい、「異常な海洋の状況」によって「餌の供給源がシフトした」可能性があるとしている。

コククジラは成長すると体長約14メートル、体重約40トンにもなる。かつては絶滅危惧種に指定されていたが、個体数がおよそ2万6000頭にまで回復して、1994年に指定を解除された。

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