アスピリンで病気予防、健康な高齢者には逆効果? 豪チーム研究

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高齢者の低用量アスピリンの服用について、健康への悪影響を示唆する研究結果が出た/Joe Raedle/Getty Images

高齢者の低用量アスピリンの服用について、健康への悪影響を示唆する研究結果が出た/Joe Raedle/Getty Images

(CNN) アスピリンを1日1錠服用すれば心血管疾患や大腸がんを予防できるという説に対し、健康な高齢者には効果がなく、かえって有害かもしれないとの研究結果を、豪モナシュ大学のチームが報告している。

同大学の研究者らは、アスピリンの予防効果に関する3つの研究を実施し、米医学誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に結果を発表した。

チームは、オーストラリア国内と米国に住む計約2万人を2つのグループに分け、一方には1日100ミリグラムのアスピリン、もう一方には偽薬の投与を5年近く続けた。低用量アスピリンの1錠分は通常、81ミリグラムだ。

対象者の年齢の中央値は74歳で、投薬を始めた時点では全員が心疾患や認知症、身体障害のない健康な状態だった。

第1の研究で両グループの「無障害生存率」を比較した結果、差がないことが分かった。さらに、アスピリンを飲んでいたグループは偽薬グループに比べ、出血を起こす率が高いことも明らかになった。

第2の研究では、「大きな出血」を起こす危険性が、アスピリンを飲んだグループで大きく上昇している現象を詳しく調べた。上部消化管と頭蓋(ずがい)内の出血が多かった。

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