欧州の寿命1年超伸びる、肥満や喫煙で後退の恐れも WHO調査

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欧州全体では平均寿命が1年以上伸びたが、喫煙や飲酒などのリスク要因も指摘された/Matt Cardy/Getty

欧州全体では平均寿命が1年以上伸びたが、喫煙や飲酒などのリスク要因も指摘された/Matt Cardy/Getty

(CNN) 世界保健機関(WHO)が11日に発表した報告書によると、欧州の2015年の平均余命は77.8歳になり、2010年の76.7歳に比べて5年間で1年以上長くなった。一方で、肥満や予防接種の不徹底などのリスクが原因で、寿命の伸びが鈍化したり後退したりする恐れもあると指摘している。

WHOの専門家によると、実質的に欧州の全ての国で寿命が伸びているものの、国による差は大きい。例えば2015年の平均余命は最も長いルクセンブルクがおよそ83歳だったのに対し、最も短いモルドバは72歳に届かず、両国の間で約11.4歳の開きがあった。

女性の平均余命は81.2歳と、男性の74.6歳より6.6年長かった。乳児や妊婦の死亡率もここ数年で低下している。

心血管系疾患やがん、糖尿病、慢性呼吸器疾患による死者を2020年までに年間1.5%減らすという目標は達成できている半面、15歳以上の喫煙者は欧州の全人口の3分の1を占める。アルコール消費の割合は減ってはいるものの、世界の中ではまだ極めて高い状態にある。

また、複数の国ではしかが流行していることも懸念され、専門家は「近いうちに根絶したいと願っている疾患のために、子どもたちが死亡している」と指摘した。

太りすぎの人口は半数を超え、ほとんどの国で増加傾向にある。特に子どもは要注意だという。

太りすぎの子どもが特に多いのはグリーンランドとギリシャで、2014年の統計では11歳の少年のほぼ40%が太りすぎまたは肥満とされた。アイルランド、デンマーク、オランダは15%未満と欧州では最も低かった。

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